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フロッケ展とは…………’94年から原宿のデジタローグギャラリーにて行なわれていたデジタル作品の展示即売会。デジタル作品とはいえ、作品のどこかにデジタルが入っていればなんでも売れるのでフロッピー作品以外にも、Tシャツ、雑貨、ミニコミ、なんでもアリの展覧会。ネーミングは「フロッピーのコミケ」から来ている。参加資格などはなく、誰でも参加できる。年々出品作品が増え、プロ・アマ問わずデジタル系クリエーターの年に一度のお祭りとなっていた。2000年「フロッケ2000 夏の陣」をもってフロッケはデジタルコンテンツ黎明期よりの役目を果たし終了した。

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’93年フロッケの前身「マッキントッ書展」

1993年10月、サルブルネイ松本弦人のプロデュースで行なわれた「マッキントッ書展」。90mm×95mmの印刷物6枚とフロッピーディスクで1メディア。21組のアーティスト1組につき1メディア。各作品は一部700円で販売された。参加アーティストは安斎肇/井口真吾/伊藤ガビン/池松江美+大岡宏典+古賀学/織咲誠/SMTV(八谷和彦+松尾晴之)/川勝正幸/サマタマサト+住倉良樹/SEE GEE GEN/Spark(白根ゆたんぽ+藤本康生)/Tycoon Graphics/立花ハジメ/野々村文宏/バッファロー・ドーター/ヒロ杉山/村上隆/松本弦人。この展覧会がフロッケの前身なのである。マッキントッシュと言ってもパワーマックはおろか、CD-ROMも出始めの頃。フロッピーはメディアの主流でした。

’94年「裏マッキントッ書展」→フロッケ展へ

●この企画展のすぐ後に「裏マッキントッ書展」が企画される。参加アーティストは宇治野宗輝/鈴木剛/高橋ケンイチ/能登伸治/パルコ木下/松本弦人の6人。印刷物がプリントアウトにかわり、さらに“お手軽”な形へと変化。「裏マッキントッ書の6タイトルだけで展示発表するのって寂しいから、他の作品も集めてやらない? で、どうせだったらコンピューターを使った作品だったらなんでもアリで、誰でも出展できる展覧会(即売会)にしよう!」 と始まったのがフロッケの記念すべき第一回なのだった。●企画の段階でペッパーショップ古賀学と松本弦人の会話中に「フロッピーのコミケでフロッケっていうのは?」という発言が出てフロッケと命名された。これによりフロッケ5まで「協力ペッパーショップ」がクレジットされることになる。●サルブルネイ制作の「出せ! 買え!」のポスターは当時の松本弦人の愛キャラ「バーチャ・ファイター」のウルフと松本氏の「オレウルフ」の2ショット。●総出展作品194タイトル

’95年4月 フロッケ2開催

●出展作品242タイトル。●Macintoshも安価な「LC」シリーズなどが発売され、学生やデザイナーのMac所持率も増加。●クロージングパーティーでのデザイナー、学生などの交流なども行なわれるようになり、この頃フロプロが結成。メンバーはミヤヂマタカフミ、ヨーヨーラランデーズ、むろふしかえ、ソエジマケイタ、大河原一樹。

’96年4月 フロッケ3開催

●出展作品320タイトル。●ガレージフォントがフロッケの人気商品として注目を集め始める。●この年まで応募要項を兼ねたフライヤーのデザインをサルブルネイが担当していた。●徐々にWin対応の作品も出始める。●フロプロなど目立った人気作家が作品の売り上げランキングで上位をしめ、注目を集める。●ミヤヂマタカフミのフォントが人気爆発。

’97年4月 フロッケ4開催

●出展作品407タイトル。●フライヤーのデザインをペッパーショップが担当。フロッケの歴史などフロッケについての情報満載のフリーペーパーを兼ねていた。●フロッケでの売り上げ成績がよかった作品をデジタローグギャラリーで会期後も販売などされるようになる。●ランキング上位者の注目度はかわらず雑誌の取材なども受けるようになる。●フロッケなどでのフォントの人気は白熱化し、この年の11月に「フォントワールドエキスポ」の第一回目が開催される。フロッケ出展者が多くピックアップされた。

’98年4月 フロッケ5開催

●出展作品465タイトル。●フロッケ初、大阪へ遠征。東京での売り上げ成績がよかった作品を大阪へ出展。●フライヤーのビジュアルをペッパーショップが担当。●ゴールドタレントカードシステムなるものが発足。水谷さるころが記念すべき一人目に選ばれる。●フロッケ5から優秀作品がフォントパビリオンに収録されるようになる。

’99年4月 フロッケ6開催

●出展作品473タイトル。●フライヤーのビジュアルを水谷さるころが担当。●ゴールドタレントカードの選抜該当者なし。毎年選抜されるわけではないらしい。

’99年8月 フロッケ6夏の陣開催

●出展作品、新規317タイトル。大好評だった東京展に、関西地区の新規募集作品を加えさらにパワーアップし、もう一度フロッケを開催。●大阪会場は「クリームルーム」●神戸会場は「シールドショップ」

デジタローグ高橋さんより:関西地区での反響は大きく、今年もまた夏に開催予定です。その詳細はのち程ということに……

’00年1月 ロッテルダム映画祭

デジタローグ高橋さんより:今年の1月にロッテルダム映画祭からご招待〜!フロッケというイベントが伝わりやすい過去の作品をピックアップし、販売してきました。もちろん大盛況!中味がわからなくてもパッケージ買いをする外人ばかり。

こういう文化がめずらしいみたいです。

特にパッケージにイラストがのったものが大ウケしてました。もちろん商品は完売です!

’00年4月 フロッケ2000

●フライヤービジュアルはイラストレーターの小田切竜太郎が担当。●会期:4月28日(金)〜6月25日(日)

’00年4月 フロッケ2000 夏の陣

東京:デジタローグギャラリー会期:8月1日(火)〜9月24日(日) 大阪:クリームルーム会期:8月1日(火)〜9月1日(金) 神戸:シールドショップ会期:8月1日(火)〜9月17日(日)

にて開催された。最後のフロッケ。最後のフロッケとは、会期終了まで知らされず、いつも通りのフロッケであった。ランキング、各地のクロージングの模様はトップのインデックスぺーじをよりご覧下さい。

※文中人名敬称略

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