11/19

今年二回目、合計で4回目の出雲旅行です! 今回は趣味で、母と行きました。「神迎祭」が見たいと思って予約したらすでに一泊で行く予定ではチケットがなく、無理矢理二泊の予定に組んで飛行機のチケットを取りました。
今回はANAで行ったので米子空港です。松江までバスで45分かかります。羽田の第二ターミナルで母とランチ。腹ごしらえした後、13時半の飛行機で行って、玉造温泉に16時半についた…んだけど、夕飯を無理矢理早くしてもらって出かけようと思ったら……バスも電車も…全然ない。そう、電車もバスも一時間に2本とかしかないのです…。



わざわざ来たのに、これじゃ「神迎祭」に間に合わない……。ああ、下調べが全然足りてなかった…。地元の人にしてみれば、夜に出かけるのに車がないなんてありえないっぽい…。でもどうにかして遅刻してもいいから頑張っていこうということに。旅館の人に無理矢理駅まで送ってもらい、出雲市駅についたのが「神迎祭」開始の7時…。タクシーに飛び乗り「稲佐の浜まで!!」と言うと「ええ! あれって7時からでしょ」と言われる。東京から来たんです! と言ったらタクシーの運転手さんががんばって飛ばしてくれて7時20分に稲佐の浜につきました。「たぶん、バスはないし、タクシーは予約でいっぱいだからそのままだと帰れないよ」と忠告を受け、そのタクシーの運転手さんに帰りも来てもらうように予約を入れる。
7時20分に浜についたら…もう誰もいない!! えー! そんなに短いの?? と凹みつつ、人がいっぱいいる方へとりあえず移動する。どんどこ行くと……これ以上は前に行っちゃダメ! というところまでたどり着く。「もう来るよ!」と周りの人に言われてふと見ると、稲佐の浜でお迎えされた神様のご一行が前をどどーっと通り過ぎた…んだけど、神様のご一行…思ったより少人数〜!! 規模小さい〜! わけもわからないまま、後をついていく。思ったよりも人が多くない。でも必死でついていく人たちの気迫に押されてちょっと距離を置いてついていく。周りを見ると、よくわかってない感じの人が多い。母がそのうちの一人を捕まえて「神迎祭」について聞いたところ、「見たけど、よくわからなかった」とのこと。私達の周りにいる人たちはほとんど観光客で私達と同じように「よくわからない」人たちなのだった。



よくわからないまま、神様ご一行の提灯を目印についていく。どんどん人が増えてる気がする…。出雲の街はとても暗くて、8時前だというのにまるで深夜みたい…。そんな中、提灯を目印に暗闇を団体で歩いていく。出雲の町並みは古くて、なんか、タイムスリップしたみたいな感じ。アニメのうる星やつらで変に怖い異世界に行っちゃうような話しがよくあったと思うんだけど、そんな感じ。出雲大社に着くと、灯籠もろくに点いてない。ザッザッザと玉砂利を踏む音だけが響き、地元の人か慣れた人が持ってきた懐中電灯のぼんやりとした光を頼りに進む。気がつくと…「夜でも空は明るいんだなあ」とか思う。こんな暗闇の神社の中を集団で歩くことなんて、滅多にない。ああ、これが祭りかあ、と思う。母とは腕を組む。そうでないとはぐれたらもうわからないのだ(笑)。
やっとゴール地点の神楽殿に着くと、中にはみっしり人が…。なるほど、我々が浜で人並みに逆らって進んだときに、大社に向かって急いで移動してた人たちは先に神楽殿に向かったのだな。とわかった。中には早く行かないと入れないのだ。しかし、様々な人がいる。全身白い服の人たちが多い。あれは信者の方々なのかしら? そういう作法なんだろうか。それ以外は地元の人か観光客という感じ。
ちなみに、わたくし、ひもろぎ(神様が宿る榊)とか、龍蛇様とか、もー写真に撮りません。というか、撮りたくない。以前、神等去出祭(からさでさい)で写真撮りまくって帰ったらその後HDが飛びまして…。写真は見事に消し飛びました。もう、バチが当たったとしか思えず(4回行って2回帰ってきてからMac壊れた…今回は今のところ無事だが気が抜けない)、神様は撮らないことにしたのです。遠くからは撮りましたけど…。
神事は見られないし、よくわからないし、このまま最後までいると帰るのが大変そうなので、行きに連れてきてもらったタクシーで帰りました。地元の人の話を聞くにはタクシーはよいですね。運転手さんは行列を見たことはあっても、神迎祭は見たことないそうです。地元の人にしてみれば、いつもそこにあるものでわざわざ見に行くものでもなさそう。神迎えの道のおうちの方々も、玄関を開けて神様をお迎えして、そのまま大社へ行く神様をお見送りという感じであった。
なんか…これはたぶん、鼻息荒くして見に行くものじゃないのかもしれないなあと思いました。神迎祭そのものは見られなかったけど、気が済んだ感じ。スピリチュアルブームで本気な感じの人もいっぱいいる感じでありました。そんな人を見ると…私は2、3歩引いて見ちゃうタイプ…。ちなみに母もそういうタイプ…。いや、私よりいい加減かも…。
電車の中で神迎祭に参加した女子2人組にまた母がリサーチ。やっぱり、見たけどよくわからなかったそう。
更に、母が色々話して、我々が止まる旅館の近くの旅館に泊まってるということがわかる。…そして、母は「じゃあ、一緒に乗せてって」と、他の旅館のお迎えの車に乗せてもらったのでした…。ナンパして、更に便乗?!
うちの母ってこういう人だったのかーとか思う。ちなみにその女の子達は前日に来たらしいのだけど、天候が悪くて出雲空港に降りられず、岡山に降ろされてしまったのだとか。「3時間かかったんですよ!」と言われたので「ふふふふ…私は始めて来たとき大阪伊丹空港に降ろされ、5時間かかりましたよ!」と教えてあげた。まだマシだと思ってくれただろうか…。

…っていうか、出雲空港、再弱伝説が…。上塗り…。出雲空港は出雲に近いけど…つかない可能性がある、という恐ろしさ…。
旅館に帰ってから温泉入ってさっさと寝ました。

11/20

早起きして、朝食も食べずまた出雲大社へ。9時から神在祭なので、それを見に行く。ここでもバスのなさに悩まされる。東京感覚でうっかりバスに乗り遅れる(ていうか、間違えた)。しょーがないのでタクシーで駅まで行き、なんとか予定の電車に乗る。しかし朝は無茶苦茶天気が悪かった。神様がいるときは雨が降るらしいけど、こんなに降らなくても〜と思う。なんとか9時前に大社についたけど…。



もう、みっしり人が…。八足門の中で祭事に参加するには8時には来てないとダメだったらしい。けど、始発のバスでそれだったんだから、無理。祭事に参加しようと思ったら出雲大社の近くに泊まらないとダメっぽい。まあ、地元の人には「玉造に泊まって、車もないのに祭事に参加する」ことがありえないことだったぽい…。でも、外側から祭事を見学。…何も見えないけど…。なんか、周りにいる本気で祭事に参加してる人を見てたら私の神様ブームも終演に近づいているような気がしてきた…。やっぱスピリチュアル人間にはなれないわー…みたいな。見えないし、見ててもわからないし、で祈祷の予約をしに行く。10時から(30分遅れ)の祈祷に参加できた。こんなに人がいる拝殿見たの、4回来たけど始めてだわー。と思う。まあ、当たり前か…。
祈祷を待ってるとき「じゃあ、教祖様をかこんで写真とりましょ」って声が! 後で見てみようと思って忘れた…。残念…。教祖…。なんの? あだ名かしら…。
わたしの祈祷は今回は商売繁盛で。屋号でするそうなのでなので「水谷さるころ」でお願いしました。そしたら…宮司さん…水谷のあと止まって「さるこ…もにゃ」…って! ひらがなだよ〜!! 「ろ」も読んでよ〜! 認識できなかったぽい…。ひざに乗せてたさるころパペットでツッコミしようかと思ったよ…。



祈祷の後、今しか見られない「龍蛇神」を見るために並ぶ。しかしこれがかなりアレな代物。ネットで検索すると出てきますが、黒い、カラッカラの龍蛇さま! 擬音でいうと「クルクル…ペヨっ」みたいなて。しかも想像より小さい!
しかし…なんか…スキ。
それから、さきほど出雲に到着したという後輩のしかちゃんと会う。観光アドバイスをしたのち、別れる。しかし、なんかスピリチュアルブームで俗信にも夢中(どこがパワースポットだとか)な感じの人がいっぱいだし(まあ私も遠からず同じ穴のムジナなんですけど)、もっと本気な人とか見てちょっと引いていたわたくし、おみくじを引いてみました。ここのおみくじには吉凶がないんですけど、わりとタイミングのよい言葉が出る、ような気がして引いてみた。前は「信仰なき者は、手綱のない馬と同じ」と書かれていて…あたしゃ出雲の神様からしてみたら暴れ馬かい! と思いました。今回は「心に神がいるものは、心に平安がある」みたいなことが書いてありまして…。あー…なんとなく、わかった。ような気持になりました。最近思っていたことと同じでした。鼻息荒く、しなくていい、ってことだな。みたいな。
どういう風にしたら御利益があるとか、罰があたるとか、小手先に囚われるな、みたいな。神様を信じるというのは、存在を「信じる」んじゃなくて、「信頼」することか…なんて思いました(やっと)。そういう意味では、私は出雲の、日本の、神様は心から信頼できると思っているので、オレ、頑張る。だから、力を貸してね、と素直に思った。

一通り見たので、古代史博物館に行くと…休館日…。アフォか! 神在祭の初日に休むなぁ〜! この公務員! とか思ってかなり凹む。だって、これを見に来たと言ってもいいくらいだったのに…。まさに「モウコネェヨ! ウワアアン!」という心境です。さすがにねーもうねー4回目だから、そんなに近日中に5回目は来ないです。ココまで来るの…大変だし。
しょんぼりしながら「八雲」でそば食べる、今まで食べた出雲そばの中ではここが一番おいしかったかなあ。でも実は更科蕎麦が好きなんで…東京の蕎麦のほうが…好きです……。それから上の宮まで歩いて行く。上の宮は神様が会議している場所なのです。小さな御社に行くと…なんか…クルクル回る謎のおばさんが…。地元のおばさんは「さっきからずっとああなんですけど…お参りしてもいいのかしら…」と母に聞いてきたそうだ(笑)。あれは何をしているところだったのかしら? ちゃんと場所を空けてくれたので、気にしないでお参りしました。ていうか、こんな小さなお社に…八百万が……。って小手先で考えてはいけないのだった。でもなんかガラーンとしてた。


それから稲佐の浜へ。昨日暗闇でわからなかったが、我々が神様をお迎えした場所は浜からすぐのところだった!
浜は「荒れ狂う日本海!」って感じ。カッコイイ。それからバスに乗って日御崎神社へ。1時間に1本しかバスない…。

しかし! 日御崎!いい! 断崖絶壁! 夕日。最高! 灯台カワユス。断崖絶壁で火サス気分を満喫。




しかし考えて見ると古代史博物館が閉まっててよかったのだ。見てからここに来てたら時間がなかっただろうと思う。ちょうどいい時間だった。……日御崎神社で「龍蛇神像」購入しちゃった…。まさかこれが2000円? って感じのしょんぼりな出来栄え…なんだけど、なんか欲しくて買ってしまった…。日御碕神社にて謎の石碑を発見。御神砂が病気、怪我の回復に御利益があるという…。言われが書いてあったんだけど、なんか、不思議…。そのお砂は500円で販売していたのでうっかり買ってしまった。そんなに御利益があるなら是非…と思って。

夕日を背に日御崎を満喫して帰る。出雲市駅にて見事にしかちゃんチームと合流できました。電車の中で色々話を聞くと隣の旅館(笑)。一緒に旅館まで行って解散。さくっと風呂入ってご飯して寝ました!


11/21

そして今日は松江観光。まず玉造温泉近辺をお散歩。山を登っていくと、史跡博物館があるのだけど、お散歩だけでやめておく。でもキレイに整えられていてなかなかキレイな公園になってました。その後、バス停に行ったら、しかちゃん達とばったり。同じバスでした(笑)。一緒に松江まで行く。お母さんが袖師焼窯元へ行きたいというので行く。それから歩いて松江駅のほうへ行こうと思ったら天気が悪くなったのでバスで移動。島根の天気は本当に変わりやすい。弁当忘れても傘忘れるな、とのことですからね。本当にそう。朝晴れてても気がついたら土砂降りとかですから。その代わりすぐやんだりもしますが。



松江駅周辺であれば、多少バスがあるので、少しだけ安心。駅から離れれば離れるほどにバス移動がスリリングになります。乗り遅れたらとおもうと時間を気にせずにはいられない…。どこを見るか迷ったけども、松江城に行って、堀川巡りする。3月にやりましたけども、結構面白いので母も乗せてみた。内堀から外堀まで50分くらい巡るのです。なので、松江城だけじゃなくて松江の町並みも楽しめるし、何と言っても低い橋の下は屋根を畳んで進むのです。一箇所だけ完全に密閉されるくらい屋根を畳むところとかあって、かなり面白い。そして、本当にお堀の周りの町並みがキレイなのです。昔、お堀の水は生活用水だったので、民家からお堀に階段とかがあったり、植物も色々生えていてよいです。去年イギリスに行ったときに乗った「エイボン川クルーズ」と同じくらい楽しい。



それから松江城のお隣にある「島根県物産観光館」でお土産を購入。今回の一番のお気に入り和菓子は「菜種の里」。ジャンルでいえば落雁だけどサクっとふわっと、した食感。目の粗い落雁というか、舌の上でさらりとなくなる感じとか、非常にお茶に合います。甘いのに、気がつくともうちょっと、もうちょっと、と食べてしまいます。恐るべし!「菜種の里」!
それから、タクシーで「庭園茶寮みな美」へ行ってランチを食べる。しかしっ! さすが松江の味代表、っていうか島根の看板背負ってるだけある! すごい混んでる!! ヒーッ、これでは飛行機に間に合わないのでは? と思って焦って交渉したり。そしたらするりと案内してもらえて、無事に母に鯛飯を食べてもらうことができました。しかし、やっぱり皆美の鯛飯はおいしいです。おひつに3杯ぶんくらいのご飯が入ってるんだけど、全然多くないです。ぺろりと行けます。思った以上に母の心にストライクだったらしいのでよかったー。



それから、松江駅に行って、バスに乗って米子空港へ。そして無事に羽田に着きました。
やっぱり色々行こうと思うと、バスの本数のなさに泣かされる島根県観光ですが、知らない田舎道を車で走る不安感とどっこいどっこい? 
今回の旅行で一番楽しかったのは日御碕神社。だって、そこが始めて行ったところだったもーん。あとは行ったことあるところでしたから。でも盛りだくさん
で楽しかった。そして母のおもしろさを再確認したりして、よい母娘旅行だったと思います。御利益ありますように…。

で、島根県から帰ってきてなんですが。水曜日なので空手に行きました。おほほほほほほほ。

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